しかし、綺麗な外見を保つために髭剃りをしているのに、時折髭の剃り跡が赤くなってしまって見た目が悪くなってしまうことがあります。できるだけ肌を傷めないように気を使っていても、肌の弱い人ほど髭剃り後に出血するリスクもあります。では、髭剃りにはどのような対策が望ましいのでしょうか。ここでは、髭剃り跡の原因と対処方法、治療方法について説明します。
無理な髭剃りしてない?髭剃り跡が赤くなる原因
剃刀による刺激によって肌が火照ると、その髭剃り跡が赤くなります。
数分のうちに赤みが消えるようであれば特に問題ありませんが、とりわけ肌の弱い人の場合、剃刀によって肌の角質層が傷つけられ、かゆみや痛みを伴う炎症を起こしている可能性があります。炎症を起こしている状態でさらに髭剃りを続けると、傷口から細菌が侵入して毛嚢炎(もうのうえん)、尋常性毛瘡(じんじょうせもうそう)になってしまう危険性があります。毛嚢炎や尋常性毛瘡とは肌が赤くぷつぷつとした発疹で、俗にいう髭剃り負け、剃刀負けです。
髭剃りの刃が錆びている場合や欠けている場合には、髭剃り本来の働きができず、肌を傷つけてしまう危険性があります。また、髭剃りを浴室などに放置すると雑菌が繁殖してしまい、傷ついた肌から細菌が入り込んでしまう可能性もあります。一方、肌が乾燥しているときや身体が疲れているときには、摩擦が起こりやすくなり、剃刀で皮膚をも傷つけてしまいます。
加えて、いきなり逆剃りすること(毛並みに逆らって剃ること)も髭剃り負けの大きな要因です。最初に逆剃りをしてしまうと、皮膚まで一緒に引っ張ってしまい、出血などの原因となるのです。
髭剃り負けしないためのコツとは?
髭剃り負けをしないためには、髭剃りを清潔に保つこと、肌を健康に保つこと、正しい方法で髭剃りを行うことが大切です。
刃の状態をこまめに確認して、スムーサーの色が白くなったら交換するように心がけましょう。目安としては1週間~2週間に1度のペースで交換してください。毎回、使用後に不純物を綺麗な水で洗い流し、きっちりと水気を落とすと刃を長持ちさせることができます。肌の弱い人は剃刀ではなく、電気シェーバーを使用すると肌への負担を軽減させられます。
日ごろから保湿ケアを行い、滑らかな肌を保ちましょう。オイリー肌やニキビ肌だと髭が剃りにくく、剃り残しの原因ともなります。髭剃りは起床してから30分後を目安に毎朝行いましょう。朝は血行が良いので髭剃りで多少ダメージを与えてしまっても、傷つきにくいので、肌のトラブルになりにくいのです。
髭剃り前には、まず蒸しタオルやぬるま湯などで髭剃りを行う部位を温めて、肌を柔らかくします。プレシェーブローションを用いると、より髭剃りのしやすい状態となります。次に毛並みに沿って剃り落としていきましょう。剃り残した部分については、力を入れ過ぎないように注意しながら逆剃りを行います(ただし、電気シェーバーの場合は逆剃りから先に行います)。髭を剃った後には、シェービング剤などを冷水で綺麗にすすぎ、毛穴を引き締めます。
髭剃り跡の赤み予防にアフターケア
髭剃りによって少なからず肌にはダメージを与えますので、毎回適切なアフターケアを行うことが大切です。
髭剃りによって肌の水分を保持する角質層を削ってしまうと、肌は乾燥しやすくなるので、保湿成分のある化粧水で水分を補いましょう。もしヒリヒリした嫌な感じがあるならば、低刺激タイプのものを使用してください。肌のヒリヒリを防ぐためにはアフターシェーブローションを使ってみても良いでしょう。アフターシェーブローションは女性用の化粧水と異なり、鎮静作用のあるプロピレングリコールやグリセリンなどが配合されており、髭剃り後に使用するのに適しています。手の平に500円玉サイズで乗せて、頬に馴染ませると良いでしょう。
忙しいときにはスプレータイプのローションを使用する選択肢もあります。男性のなかには、べたつきが気になって化粧水やアフターシェーブローションを嫌う人もいますが、肌トラブルを防ぐためには必要なことです。
ただし、多くのアフターシェーブローションにアルコール成分が含まれているため、敏感肌や乾燥肌の人にはあまりおすすめできません。その後、化粧水やアフターシェーブローションの効果を保つため、ヒアルロン酸やコラーゲンの配合されている美容液、乳液を使用してください。
もし髭剃り跡に赤みが出てしまったら?
保湿を行うことで、肌荒れを防ぎ、ある程度赤みを防ぐことができます。
しかし、どれだけ気を付けていても肌の状態によっては、赤みを帯びてしまうことがあります。このときには必要に応じて薬剤を塗布して適切にケアしましょう。ニキビの場合にはニキビ用の薬、毛嚢炎のときには毛嚢炎専用の薬(ステロイド配合の軟膏、抗真菌薬等)、出血したときには綺麗に水で洗い流してから薬をつけます。
注意したいのが剃刀負けの部位にニキビ用の薬やアトピー用の薬をつけてしまわないことです。たとえば、剃刀負けの部位にニキビ用の薬をつけてしまうと、肌の乾燥を促してしまい、逆効果となりかねません。毛嚢炎は基本的に1週間程度で治癒するので特に心配は要りませんが、再発を繰り返すようならば病院の医師に相談しましょう。検査結果によっては抗生物質を処方され、薬物療法により治療します。
まとめ
多くの男性が避けては通れない髭剃り。残念ながら髭剃り跡の肌の赤みや毛嚢炎に悩まされている人も少なくないでしょう。
ヒリヒリした痛みや痒みはつらいものです。髭剃り負けの原因は不潔な剃刀、肌荒れ、誤った髭剃りの方法にあります。髭剃りの刃をこまめに交換して、化粧水やアフターシェーブローションで肌に潤いを保ち、最初は毛並みに沿って剃るという正しい方法で髭剃りを行うことで、髭剃り負けのリスクをある程度減らすことができます。
また、剃刀ではなく電気シェーバーを用いると肌トラブルを防げるようになります。それでも、髭剃り跡に赤みが出てしまったなら、適切な薬を塗布して治療しましょう。1週間程度で治癒するようであれば特に心配しなくても大丈夫です。もっとも、症状が悪化した場合や再発を繰り返す場合には医師に相談しましょう。
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