髭剃りでカミソリ負けが… 治すための方法と注意点

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髭を剃った後カミソリ負けができてしまい、困ってしまった経験はありませんか。

カミソリ負けは最初の対応が肝心です。自己流の間違った対処法を続けた結果、症状が悪化してしまうことも少なくありません。症状の程度によっては無事に治ったとしても、傷痕や色素沈着が残ってしまうこともあります。辛い症状を早く治すためにも正しい対処法を知っておきましょう。ここでは、カミソリ負けを早く治すために知っておいてほしい知識を紹介します。

そもそもどうして髭剃りでカミソリ負けしてしまうの?

カミソリ負けの正体は細菌性の皮膚炎です。髭剃り後の肌には目には見えないような傷口がたくさんできたような状態になっています。

これはカミソリの刃が髭と一緒に肌の表面も削ってしまうためです。電気シェーバーの場合も摩擦による刺激があるため、処理後は多少肌が傷ついた状態になります。
こうしてできた傷口に雑菌が入ってしまうと、皮膚に炎症が起き、いわゆる「カミソリ負け」の症状が出ることになるのです。症状の程度は人によっても違いますが、ヒリヒリとした痛みや赤み、湿疹やかゆみなど、さまざまな不愉快な症状が現れます。酷くなると傷口が化膿し、膿が溜まってしまうこともあります。

カミソリ負けは雑菌によって引き起こされるものです。そのため、使っている道具や肌の衛生状態が悪いとカミソリ負けになるリスクが上がります。また、間違った剃り方で肌を酷く痛めてしまったり、生活習慣の乱れなどが原因で雑菌への抵抗力が落ちていたりした場合も症状が出やすくなります。剃ったあとの保湿や肌の冷却といったアフターケアをサボるのも、肌の回復力を弱めてしまうので問題になりえます。カミソリ負けを予防するには、日頃の髭のお手入れ方法や生活習慣などの見直しが欠かせないのです。

治すには治療がベスト!皮膚科の受診を検討しよう

カミソリ負けは単なる肌荒れとは違うため、きちんとした治療が必要です。

ベストなのは皮膚疾患治療の専門家である皮膚科の医師の診察を受けること。「カミソリ負けかな?」と思ったら皮膚科に行きましょう。
湿疹やかゆみなどが出る原因は複数あるため、自分ではカミソリ負けだと信じていても本当にそうとは限りません。たとえば、カミソリ負けだと思って市販の傷薬を塗っても、実はシェービングローションにかぶれたのが原因だったというのであれば、治るものも治りませんよね。

医療機関で診察を受ければ、医師が顕微鏡などで肌の状態を調べて正確な診断を下してくれます。カミソリ負けとそれ以外では治療方針が変わるため、原因が特定できない状態では症状の早期改善は難しいものです。その点皮膚科であれば、カミソリ負けかどうかの判断もできますし、その他の原因で肌荒れが起こしていたときでも適切に対処してもらえます。お金と時間はかかるものの、安全度の高い対処法といえるでしょう。

髭剃りでカミソリ負けが… 治すための方法と注意点

カミソリ負けに効果的?市販の軟膏で応急処置

仕事が忙しい、症状が軽いなどの理由から、すぐには皮膚科に行かない・行けない人もいると思います。

その場合はドラッグストアなどで売られている軟膏を塗って様子を見ましょう。軽いカミソリ負けの場合はそれで改善が期待できる可能性があります。
カミソリ負けの改善に効果がある軟膏は、殺菌効果や消炎効果があるもの、そして保湿効果があるものです。傷口に塗る塗り薬や非ステロイド系のかゆみ止めなどがこれに当たります。カミソリ負けに特化した軟膏も売られていますので、そちらを利用するのも良いでしょう。

ただし、市販の軟膏を使う場合、どうしても自己判断で使うことになります。症状の改善が見られない状態で漫然と使い続けてしまうと、症状が悪化してしまうことにもなりかねません。また、医師の処方する医薬品よりも効果が弱いため、かゆみを伴う湿疹があるなど症状が重い人にはあまり適していません。少し使ってみて症状が良くならない人、重度のカミソリ負けになってしまった人は迷わず皮膚科に行きましょう。

これは使ってはいけない!悪化させてしまう危険な薬

市販の軟膏を使うなど自己判断による対処のデメリットには、間違った薬を選んでしまうリスクも含まれます。

まず、カミソリ負けに使ってはいけない薬として代表的なものに、ニキビ治療薬があげられます。たしかに、カミソリ負けはブツブツができてかゆいといった症状がでやすいため、ニキビとよく似ています。また、原因が細菌であることも同じです。ただし、ニキビは皮脂の過剰分泌が発症のきっかけとなるため、ニキビ治療薬には皮脂の分泌を抑えて肌を乾燥させる「硫黄」が含まれていることがあります。カミソリ負けが悪化する原因の1つは乾燥です。したがって、カミソリ負けに硫黄を含むニキビ治療薬を使うと肌が乾いて症状が悪化してしまうのです。

また、ステロイド系のかゆみ止めも慎重に使うべきです。ステロイドには免疫力を抑制し、アレルギーなど免疫の暴走による炎症を抑える作用があります。そのため「かゆいから」といってカミソリ負けにステロイド剤を塗ってしまうと雑菌に対する肌の抵抗力が落ち、雑菌の繁殖を招くおそれがあるのです。

髭剃りでカミソリ負けが… 治すための方法と注意点

日々のお手入れが重要!強い肌にしていくことも大切

いくら皮膚科の治療などでカミソリ負けをきれいに治すことができたとしても、次々と新しいカミソリ負けができるようでは困ってしまいますよね。

カミソリ負けを起こさないためには髭剃りのやり方を見直すのはもちろん、雑菌に負けない強い肌を作ることも重要になります。
まずは髭剃り後のアフターケアを徹底するところから始めましょう。髭を剃ったあとで赤みやヒリヒリ感などが出ているようであれば冷やしたタオルなどで肌を冷やします。そうすることで炎症をすばやく抑える効果を期待できます。肌の炎症が治まったら、今度は刺激の少ないアフターシェーブローションなどで保湿ケアを行います。

髭剃り後の肌は乾燥しやすい状態になっているため、放っておくとどんどん水分が蒸発してしまいます。保湿ケアで肌に水分を補給し、適切な水分量をキープすることで肌のバリア機能が正常になり、雑菌への抵抗力が上がります。この保湿ケアに関しては髭剃り後に限らず、入浴後や洗顔後などこまめに行なう癖をつけてもよいでしょう。

まとめ

カミソリ負けを早く治すためには、適切な初期対応がカギを握ります。市販の軟膏で応急処置をしても症状が良くならない場合は早めに皮膚科を受診するようにしましょう。また、カミソリ負けを繰り返さないよう、髭の剃り方や日頃のスキンケアを見直すことも大切です。髭剃りは多くの人にとって毎日行うものですが、カミソリ負けを起こしてしまうと普段通りの処理を続けるのが難しくなります。予防・早期改善に努め、カミソリ負けとは無縁の肌を目指しましょう。